中堅上位校以上の難易度であれば中学入試の問題でツルとカメが出てくるようなわかりやすい鶴亀算が出題されることはまずありません。
出題されるのはツルもカメもほかの動物も出てこない鶴亀算です。文章を読んだだけでは鶴亀算と気がつきにくいので解き方がわからない受験生も出てしまします。
どのような問題が出題されるのか解説したいと思います。
中学入試では下記のような問題が出題されます。
【問題】サイコロを振って奇数の目が出たときは5点入り、偶数の目が出たときは2点入るゲームをしました。いままでサイコロを8回振って合計点は31点です。奇数の目は何回出たでしょうか?
問題文のどこにもツルもカメも出てこないですし、これは鶴亀算の問題ですというヒントももちろんありません。入試ではこれをツルカメ算だと見抜いて答えを出すことが必要です。
ツルカメ算で解ける問題には下記のような特徴があります。
上の例題にあてはめると次のようになります。
なので、例題を無理やりツルカメ算風にすると下記のようになります。
【問題】地球以外の星ではカメの足が5本、ツルの足が2本です。この星でカメとツルの合計が8頭で足の本数の合計が31本だったとき、カメは何頭いるでしょうか?
カメの足の本数が違いますが、これなら見慣れたツルカメ算ですよね。
鶴亀算として解いていきましょう。
全部がカメだとすると、足5本×8頭=40本。
足は31本なので 40−31=9本多い。
カメがツルに変わると1頭あたり5本−2本で3本足が減る。
9本 ÷ 3本 = 3頭がツル。
確認すると、
25本+6本=31本。
あってますね。
カメが5頭ということは、もとの問題文に直すと奇数の目が5回ということです。
解説のためにツルとカメに直して説明しましたが、実際に問題を解くときは直す必要はありません。奇数の目、偶数の目、サイコロ回数を鶴亀算の方法で計算すればOKです。こうした問題も鶴亀算だと見抜いて解けるようにしましょう。