中学受験の算数に出てくる過不足算の中で定番の長椅子(イス)に何人かずつ座るタイプの問題について解き方を解説しています。
では、問題から確認していきます。
【長イスに座る過不足算の問題】
学校にある長イスに児童が4人ずつ座ると長イスが5脚足りず、6人ずつ座ると2人分の席があまります。長イスは全部で何脚で、児童は何人でしょうか?
イスは1個、2個ではなく1脚(きゃく)、2脚(きゃく)と数えます。
この長イスに何人かずつ座るという問題も過不足算で解くことが出来ます。
考え方はものを分けるときと同じです。順番に解き方を見ていきましょう。
長い文章題のときは、最初に問題を整理します。
最初に考えるのは、4人ずつから6人ずつにしたことで、何人分増えたか?です。
4人ずつ座って5脚足りないということは、4×5=20人分の席が足りないということです。6人ずつ座ると、足りなかった席がなくなり、さらに2人分があまったということです。
ということは、20人分+2人分=22人分の席が増えたことになります。
22人分の席を増やすのに、ひとつのイスあたり何人多く座ったかというと、4人ずつから6人ずつにしたので、2人ずつ増やしたということになります。
イス1脚あたり2人ずつ増やしたら、全部で22人分増えた。
ということは、イスの数は、 22÷2=11脚となります。
イスの数(11脚)が分かれば児童の数は簡単に分かります。
11脚×4人 + 5脚×4人 = 64人。
もう一つの条件でも同じです。
11脚×6人 − 2人 =64人。
答え.長椅子は11脚、児童は64人
集会場の長イスに9人ずつ座ると長イスが4脚不足し、11人ずつ座ると8人分の席があまります。人数は何人で、長イスは全部で何脚でしょうか?
正解・解説を表示
問題文を整理します。
はじめに何人分の席が増えたかを計算します。
9人ずつで4脚足りないということは36人分足りない。
8人分席があまるというのは、足りなかった36人分がすべて埋まり、さらに8人分あったということなので、8+36=44人分が増えたことになります。
44人分席を増やすのに、イス1脚につき2人(11人−9人)多く座っています。ということは、44÷2=22がイスの数。
イスの数から人数を求めます。
ので、11人×22脚 − 8人 = 234人 となります。
答え.長イスは22脚、人数は234人