食塩水の問題アレコレ(中学受験の算数文章題対策)
中学入試で出題される食塩水に関する問題を解説しています。
「食塩水なんて楽勝!」と思いがちですが油断大敵。
入試本番では水と食塩から濃度を求めるような単純な問題はほとんど出題されません。
考え方を知っていないと、時間がかかってしまう問題ばかり。
ここではいろいろなパターンの文章題を解説しているので、中学受験対策にぜひチェックしてみてください。
水を足して濃度を求める問題
食塩水に水を加えて、濃度を求める問題の解説です。
中学入試問題としては、比較的やさしい問題になります。
【水を足して濃度を求める問題】
濃度15%の食塩水200gに、水40gを加えると、濃度が何パーセントになりますか?
解き方のポイント:3つの関係に注目して「図にする」
食塩水の問題でポイントとなるのは次の3つです。
- 食塩水
- 水
- 塩
この3つの関係がわかるように図を書くのが問題を解くコツです。
上の問題文を図にすると、次のようになります。
食塩を足して濃度を求める問題の解き方
【食塩を足して濃度を求める問題】
濃度7.75%の食塩水800gに、食塩20gを加えると、濃度が何パーセントになりますか?
食塩水の問題では、問題文には書かれていない条件を最初に求めておくと解きやすくなります。
上の問題文には最初の食塩水の濃度と全体の重さしか書かれていません。
全体の重さと濃度がわかれば、食塩の重さも求めることができます。
「濃度7.75%の食塩水800g」に食塩が何グラム含まれているかを求めましょう。
水を加えて指定の濃度にする問題
【指定の濃度にする問題】
15%の食塩水500gを10%の食塩水にするには、何gの水を加えれば良いでしょうか?
算数の文章題を解くときには、まず条件を書き出して整理します。
- 食塩水 … 500g
- 濃度 … 15%
ここには書かれていない条件があります。
濃度の違う2種類の食塩水を混ぜる問題の解き方
【濃度の違う食塩水を混ぜる問題】
12%の食塩水150gと8%の食塩水250gを混ぜると、濃度が何%になりますか?
食塩水から水を蒸発させる問題の解き方
【食塩水から水を蒸発させる問題】
2%の食塩水800gあります。この食塩水から水を蒸発させて5%にするには、何gの水を蒸発させればよいでしょうか?
理科に苦手意識があると「蒸発」という言葉が出てきただけで、難しく感じてしまうかもしれませんが、「蒸発」にこだわる必要はありません。
「水を蒸発させる」=「水だけを減らす」と考えればOK。
- 濃度(%) = 食塩の重さ ÷ 食塩水の重さ × 100
- 食塩の重さ = 食塩水の重さ × 濃度(%) × 100
- 食塩水の重さ = 食塩の重さ ÷ 濃度(%) × 100