食塩水から水を蒸発させる前と後の食塩水の濃度に関する問題も中学入試では、よく出題されます。この問題の解き方を見てみましょう。
【食塩水から水を蒸発させる問題】
2%の食塩水800gあります。この食塩水から水を蒸発させて5%の食塩水にするには、何gの水を蒸発させればよいでしょうか?
理科に苦手意識があると「蒸発」という言葉が出てきただけで、難しく感じてしまうかもしれませんが、「蒸発」にこだわる必要はありません。
「水を蒸発させる」=「水だけを減らす」と考えればOK。
食塩水から水だけを減らすのですから、食塩の量はそのまま。
水を蒸発させただけでは、食塩の量は変わらないというのが、この問題を解くポイントです。
順番に解いていきましょう。
まずは問題文を整理します。
最初にある食塩水は
です。ここから食塩の重さを求めます。
【食塩の重さの求め方】
食塩の重さ(g) = 食塩水の重さ(g) × 濃度(%) ÷ 100
問題文の食塩水にあてはめると、食塩の重さ=800×2÷100となります。
(この計算は800÷100を先にやったほうが、カンタンで間違いありません)
食塩の重さは16gとなります。
問題文では「5%の食塩水にする」とあります。
つくる食塩水の濃度と食塩の重さは決まっていることになります。
濃度と食塩の重さがわかれば食塩水の重さも求められます。
【食塩水の重さを求める式】
食塩水の重さ(g) = 食塩の重さ(g) ÷ 濃度(%) × 100
つくる食塩水にあてはめると、食塩水の重さ=16÷5×100となります。
計算すると、320gです。
これが食塩水の重さです。
ここで、答え.320gとしてしまうのはケアレスミス。
問題文をよく読みましょう!
『何gの水を蒸発させればよいでしょうか?』
問題文で問われているのは、蒸発させる水の量です。
ということは、800−320=480gの蒸発が必要となります。
答えはこちら。
答え.480g