中学受験の算数で出てくる流水算について解説しています。
流水算というのは、川を進む船の速さや時間を求める問題です。
船の速さだけでなく、川の流れの速さと川を上るのか下るのかにより解き方が変わってきます。代表的な問題をあげてみます。
【流水算の基本問題】
時速12キロの速さで進む船が、時速4キロで流れている川を、80キロ下るのに必要な時間は何時間でしょうか?
流水算には速さを求める公式があります。
この公式をあてはめれば解けます。
詳細はコチラ ⇒ 時間を求める流水算基本問題の解き方
流水算を解くためには算数だけでなく国語の知識が必須です。具体的に言えば、「静水」「川を上る」「川を下る」といった流水算に出てくる用語の意味を正しく理解している必要があります。
「静水」など日常会話では使うことのない用語が出てくると、それだけで問題が難しい、できないと感じてしまうものです。しっかり、用語を覚えておきましょう。
コチラのページで解説しています ⇒ 流水算を解くための必須用語(静水、川を上る、川を下る)
流水算を解くときに気をつけるべきポイントとまとめました。
流水算では、船が川を上る場合と下る場合の速度が異なるため、この区別が非常に重要です。船の速度には「静水時の速度」と「流れの速さ」が関わります。
下りでは流れに助けられ、上りでは流れに逆らうため、以下の公式を正確に理解する必要があります。
これを混同すると、計算ミスが発生します。
問題によっては、速度や距離、時間の単位が異なることがあります。例えば、速度が「km/h」で与えられているのに、時間は「分」や「秒」で表されている場合です。
この場合、必ず単位を統一する必要があります。
特に、単位変換を怠ると誤差が生じ、最終的な答えがズレてしまいます。
流水算の問題では、流れの速さが不明なことも多く、その場合は未知数として設定して式を立てます。ここで、流れの速さを足すべきか引くべきかを誤ると、計算全体が間違った方向に進んでしまいます。
上りでは流れの速さを引くというルールを徹底することが重要です。
往復の所要時間や速度の平均を求める際に、速度の平均を単純に足して2で割るのは間違いです。速度の平均を出す際には、「移動した距離の合計」と「かかった時間の合計」から正確に計算する必要があります。
中学入試の文章題には、水道の蛇口をひねって出てくる水の量と、その水がたまる量や時間に関する問題もあります。この問題を一部では水が(水道から)流れてくるので流水算と呼ぶこともありますが、一般的にはこのタイプの問題はニュートン算と呼ばれます。このサイトでもニュートン算(ポンプ問題)として解説していますので、そちらのページを参考にしてください。