今回は流水算の応用問題についての解説です。
時間、距離、速さをもとめる基本的な問題は下記のページを確認してください。
【流水算の応用問題】
船が川を20キロ下るのには2時間かかり、10キロ上るには5時間かかりました。この船の静水時の速さと川の流れの速さを求めなさい。
船の速さと川の流れの速さを求める問題です。
この問題を解くには和差算の公式を利用します。
和差算というのは、値の分からない2つの数の和と差がわかれば、その2つの数が分かるというものです。
【和差算の公式】2つの数のうちの大きいほう = (和+差)÷2
例えば、和が15、差が3だとすると、
【和差算の公式】から、(15+3)÷2=9 が大きいほうの数字。
差が3なので、9−3=6 が小さいほうの数字。となります。
この考え方を流水算に応用します。
まず、流水算の公式を思い出します。
「船の速さ」と「川の流れの速さ」を2つの数字と考えると、
「川を上る場合の船の速さ」が差、「川を下る場合の船の速さ」が和になります。
そこで、問題文から川の流れも含めた船の速さを上り、下りでそれぞれ求めます。
川を上る場合の船の速さ(時速 2キロ)が、2つの数字の差
川を下る場合の船の速さ(時速10キロ)が、2つの数字の和 となります。
和と差が分かったので、和差算の公式に当てはめます。
(10+2) ÷ 2 = 6キロ が船の速さ(静水時)。
差が2なので、6−2=4キロ が川の流れの速さとなります。
答え.船の速さ…時速6キロ、川の流れの速さ…時速4km
船が川を40キロ下るのには5時間かかり、28キロ上るには7時間かかりました。
この船の静水時の速さと川の流れの速さを求めなさい。
正解・解説を表示
下る場合の船の速さは、40キロ ÷ 5時間 = 時速8キロ
上る場合の船の速さは、28キロ ÷ 7時間 = 時速4キロ
流水算の公式と和差算の公式より、
(時速8キロ+時速4キロ) ÷ 2 = 時速6キロ が船の速さとなる。
差は時速4キロなので、時速6キロ − 時速4キロ = 時速2キロが川の流れの速さとなる。
答え.船の速さ…時速6キロ、川の流れの速さ…時速2キロ