
中学受験算数で出る通過算についての解き方の解説です。今回は通過算の中で電柱や人など長さのないものを通過するタイプの問題についてです。
まずは、問題をみてみましょう。
【通過算の基本問題】
長さが180mある列車が電柱を通過するのに10秒かかりました。
この列車の速さは秒速何mでしょうか?
これが通過算の最も基本的な問題です。
通過算の中には鉄橋やトンネルの中を列車が通過する問題がありますが、その前に基本となるのがこの基本問題です。
例題では「電柱を通過するのに」となっていますが、人や旗を通過する場合もあります。どちらも通過するもの(電柱、人、旗)の長さがゼロというところが共通点です。
正確に言えば長さはゼロではありませんが、中学受験の算数ではゼロとみなします。
(逆に、トンネルや鉄橋は長さがあります。)
長さがゼロなものを通過するときの速さの計算はカンタンです。
この問題での距離というのは電車の長さのことです。
「距離=電車の長さ」と考えるのが重要ポイント!
あとは問題文の数値を当てはめればOK。
180m ÷ 10秒 = 秒速18m が答えです。
答え.秒速18m
簡単ですよね。
では、練習問題では列車の長さを求める問題に挑戦してみましょう。
(電車でも列車でも同じですよ。言葉の言いかえに惑わされないようにしましょう!)
秒速20mで走る列車がある電柱を通過するのに15秒かかりました。
列車の長さは何mでしょうか?
トンネルや鉄橋と違って電柱には長さ(幅)がありません。
このため単純に距離を求める公式に当てはめることが出来ます。
秒速20m × 15秒 = 300m。
これがそのまま列車の長さとなります。
答え.300m