中学受験の算数で出てくる植木算の公式について解説しています。
植木算というのは、植えた木の数が何本かを求めるものです。(1)両端に木を植える場合、(2)両端に植えない場合、(3)丸く囲って円形に木を植える場合、で計算方法が違います。
求めるものが植えた木の数だけでなく、電柱だったり校庭に置いたコーンの数だったりする場合(木ではないケース)もありますが、公式は同じです。
植木算では3つのパターンの公式を覚えましょう。
両端に木を植える | 木の数 = 間隔の数 + 1 |
---|---|
両端に木を植えない | 木の数 = 間隔の数 − 1 |
池の周りに木を植える | 木の数 = 間隔の数 |
「間隔の数」というのは、木と木のあいだの数のことです。
問題文には「間隔の数」が書いてない場合もありますが、そのときは「全体の距離」と「ひとつひとつの間隔の長さ」から「間隔の数」を求めることが出来ます。
【間隔の数の求め方】
間隔の数 = 全体の距離 ÷ 間隔の長さ
実際の問題文で考えてみましょう。
120mの道路に5m間隔で木を植えるとき合計で何本の木が必要でしょうか。ただし、両端には木を植えないものとします。
まずは、間隔の数を求めます。
上の公式から、「間隔の数=120m(全体の距離)÷5m(間隔の長さ)」なので、24個となります。
「両端には木を植えない」ので、
植木算の公式から「木の数=間隔の数−1」となり、23本が答えとなります。
植木算の公式で間違えやすいのは「1」引いたり足したりするところを、「2」引いたり足したりしてしまうことです。両端に木を植えるか植えないかの違いなので、両端の「2」で計算してしまいがちですが、「1」で計算しないと間違えです。
うっかりしがちなので気をつけましょう。
植木算の公式で「1」を足したり、引いたりする意味を考えてみます。
アルファベットを間隔の端、数字を間隔とみなすと次のようになります。
(A)1(B)2(C)3(D)
間隔は、1,2,3の3つ。間隔の端は(A)(B)(C)(D)で4つ。
間隔の端のほうが間隔の数より1つ多くなります。
この関係は間隔の数が増えてもいくつになっても同じです。
(A)1(B)2(C)3(D)4(E)5(F)6(G)
間隔の端のほうが間隔の数より1つ多くなりますね。
これが「1」を足している意味です。
「1」を引くケースはこの反対。
同じようにアルファベットを間隔の端、数字を間隔とみなすと次のようになります。
(A)1(B)2(C)3(D)
間隔は、1,2,3の3つ。間隔の端は(A)(B)(C)(D)で4つ。
ただし、今度は両端に木を植えないので(A)と(D)が不要です。
すると、1,2,3の3つ。両端を除いた間隔の端は(B)(C)で2つ。
間隔の端のほうが間隔の数より1つ少なくなります。
数が増えても同じです。
(A)1(B)2(C)3(D)4(E)5(F)6(G)
間隔は6つ。両端を除いた間隔の端は(B)(C)(D)(E)(F)で5つ。
これが「1」を引いている意味です。
【練習問題】
電柱から電柱まで78mあります。
この電柱のあいだに同じ間隔で旗を立てたら、全部で旗が12本になりました。
何m間隔で旗を立てたのでしょうか?
正解・解説を表示
問題は旗ですが植木算の木のことと同じです。
植木算の公式
をこの問題にあてはめると、「12本(旗の数) = 間隔の数 − 1」となり、
この問題の間隔の数は、13だということが分かります。
「間隔の数 = 距離 ÷ 間隔の長さ」 なので、あてはめると
13 = 78m ÷ 間隔の長さ となり、
間隔の長さ = 78m ÷ 13 で 6m となります。
答え.6m間隔