時間を求める流水算基本問題の解き方流水算の中で基本となる時間を求める問題の解き方解説です。流水算というのは、川の流れの速さと舟の進む速さを関連させた問題です。今回は流水算の中でも基本的な時間を求める問題を取り上げます。【時間を求める流水算の基本問題】時速12キロの速さで進む船が、時速4キロで流れている川を、80キロ下るのに必要な時間は何時間でしょうか?これが基本となる流水算の問題です。前提として、船の進む速さ(この問題では12キロ)とは、静水時の船のスピードのことです。船の速さに、川の流れの速さが加わるとどうなるか?というのが流水算のポイントです。時間を求める流水算基本問題の解き方それでは、上記の問題についての解き方の解説です。船の速さが時速12キロということは、川の流れを無視すると、船は1時間に12キロ進むことを意味します。また、川の流れが時速4キロということは、船は自ら進まなくても1時間に4キロは川を下ることになります。流れと同じ方向に進む(下る)場合の船のスピードは、船の速さと川の流れの速さを足した値になります。ということは、12キロ+4キロ=16キロが1時間で進む距離となります。今回とは反対に船が上るとすると、12キロ進んでも、川の流れで4キロ下るので、12キロ−4キロ=8キロが1時間で進む距離です。用語を知っておく「川を下る」「川を下る」というのは流れと同じ方向に進むという意味です。「川を上る」はその反対で、流れと逆(反対)の方向に進むことです。参考ページ:流水算の必須用語流水算の必須用語(静水、川を上る、川を下る)流水算を解くためには算数だけでなく国語の知識が必須です。具体的に言えば、「静水」「川を上る」「川を下る」といった流水算に出てくる用語の意味を正しく理解している必要があります。しっかり、用語を覚えておきましょう。流水算の公式船が下る場合の速さ = 船の速さ + 川の流れの速さ船が上る場合の速さ = 船の速さ − 川の流れの速さ上の問題では、船が下るので、時速は12キロ+4キロ=16キロ。ここまでくれば、あとはカンタンですね。時速16キロで80キロ進むのに必要な時間を求めれば、それが答えです。80÷16=5時間。答え.5時間別パターンの問題も見てみましょう。【時間を求める流水算の基本問題(2)】時速5kmで流れている川を時速20キロの速さで進む船が90キロ上るのに必要な時間は何時間でしょうか?今後は川を上るときの時間を求める問題です。川を上るというのは、流れと反対方向に進むという意味です。このとき船が進むスピードは船の速さから川の速さを引いた値になります。川の流れの分だけ船が戻されることになるので、その分を引くということです。公式を思い出しましょう。流水算の公式(中学受験算数のポイント)船が下る場合の速さ = 船の速さ + 川の流れの速さ船が上る場合の速さ = 船の速さ − 川の流れの速さこれをこの問題にあてはめます。船が上る場合の速さ = (船の速さ)時速20キロ − (川の流れの速さ)時速5キロ計算すると、この船が上る速さは時速15キロとなります。で、進む距離は90キロです。あとは速さの公式にあてはめるだけ。【速さの公式】時間=距離÷速さ90キロ(距離)÷時速15キロ=6時間となります。答え.6時間流水算の練習問題(1)時速10キロの速さで進む船が、時速3キロで流れている川を、35キロ上るのに必要な時間は何時間でしょうか?正解・解説を表示流水算の公式を利用する。船が下る場合の速さ = 船の速さ + 川の流れの速さ船が上る場合の速さ = 船の速さ − 川の流れの速さこの問題は船が上るので、船が上る速さは、10キロ(船の速さ) − 3キロ(川の流れの速さ) = 7キロ。時速7キロで35キロ進むのに必要な時間は、35キロ ÷ 7キロ = 5時間答え.5時間