
旅人算の中で池の周りをまわるタイプの問題についての解説です。
このタイプの問題は距離が明示されていないことが特徴です。
【池をの周りをまわる旅人算問題】
ひろと君は池を一周するのに9分かかり、かすみさんは同じ池を一周するのに18分かかります。
ひろと君とかすみさんが同じ地点から反対方向に池をまわり始めると、何分後に二人は出会うでしょうか?
問題文では「池」にしていますが、「湖」などほかのものでも同じです。
反対向きに進み出した二人が何分後に出会うかという問題です。
ポイントは問題文に記されていない距離をどうするかということ。
むずかしく考える必要はありません。
こうしたときは、距離を「1」として計算すればOKです。
池を一周する距離を「1」とすると、
9分間で池を一周するひろと君が1分間で進む距離は1/9となります。
【確認】 1/9 × 9分 = 1(池一周の距離)
同じように、かすみさんが1分間で進む距離は1/18となります。
(かすみさんは18分で池を一周するので)
二人は反対方向に進んでいるので、
1分間に 1/9 + 1/18 = 3/18 ずつ近づいていることになります。
これが1になったときが二人が出会うときなので、
1 ÷ 3/18 = 6分 が二人が出会う時間です。
「3/18」は1分間に縮まる距離です。
6分後にゼロとなることがわかりますね。
答え.6分後
時間差で出発するパターンの問題を考えてみます。
【湖の周りをまわる問題(時間差で出発)】
つよし君は湖を一周するのに20分かかり、しんご君は同じ湖を一周するのに30分かかります。
つよし君としんご君は、同じ場所から反対方向に湖をまわりますが、しんご君はつよし君が出発してから5分後に出発しました。
二人が出会うのはつよし君が出発してから何分後でしょうか?
池が湖になっていますが、問題を解くうえでは関係ありません。
この問題でポイントとなるのは、時間差で出発したというところです。
どのように考えればいいのでしょうか?
この問題には、湖一周の距離が書かれていません。
こうしたときは湖一周の距離を「1」とします。
すると、1分間につよし君としんご君がそれぞれ進める距離がわかります。
20分で1周するということは、1分では20分の1だけ進むということです。
この問題では、つよし君は5分先に出発しています。
そこで、その5分間で進んだ距離を求めます。
1/20(1分で進む距離)×5分=5/20(約分して1/4)
つよし君が1/4進んだところで、しんご君が出発したことになります。
このときの2人の距離を計算してみます。
1(湖一周の距離)−1/4(つよし君がすでに進んだ距離)=3/4
残りの3/4の距離を2人が進むときに出会うまでの時間を求めればよいのです。
1分間につよし君としんご君がそれぞれ進める距離は先に求めました。
反対方向に進んでいるので、この距離の和が1分間で2人が近づく距離です。
1/20+1/30=5/60(約分して1/12)
この条件で、2人のあいだの距離がなくなるには何分かかるかを求めればよいのです。
3/4÷1/12=9
9分で2人のあいだの距離がなくなることがわかります。
ただし、9分後が答えではありません。
9分というのは、しんご君が出発してからの時間です。
問題で求められているのは、「つよし君が出発してから何分後でしょうか?」です。
つよし君は先に5分進んでいます。
なので、5分+9分=14分が答えとなります。
答え.14分後
兄は池を一周するのに14分かかり、妹は同じ池を一周するのに21分かかります。
兄と妹が同じ地点から反対方向に池を回り始めると、何分後に二人は出会うでしょうか?
正解・解説を表示
池一周の距離を「1」とすると、
兄が1分間で進む距離は1/14、弟は1/21となります。
二人は反対方向に進んでいるので、
1分間で 1/14 + 1/21 = 5/42 ずつ近づいていることになります。
これが1になったときが出会うときなので、
1 ÷ 5/42 = 8.4分後に二人は出会います。
答え.8.4分後
【旅人算(池の周りを回る二人が出会う問題)】
AさんとBさんが同じ場所から池に沿って反対方向に進みます。Aさんが分速70mで進み、Bさんが分速50mで進んだところ、8分後にAさんとBさんが出会いました。池の周りは何メートルでしょうか?