
中学受験の算数に出てくる旅人算の解き方で間違いやすいポイントを解説しています。
旅人算にはカン違いしやすい場所があります。問題例で見ていきましょう。
【旅人算の例題】
父が駅から自宅に向かって分速80mで歩き、美咲さんは自宅から駅に向かって分速60mで歩きます。
自宅から駅まで700m離れています。父と美咲さんが同時に出発すると、父と美咲さんは出発から何分後に出会いますか?
参考書でも旅人算の最初に書かれているような基本的な問題です。
次の間違った解き方をみて、どこが違うのか考えてみてください。
【旅人算の間違った解き方】
分速80mと分速60mの差は、 80−60=20 で分速20m。
分速20mということは、1分間で20m近づくので、700mだと
700m÷20m=35分。
35分後に出会う。
出会い算と追い越し算を勘違いしてしまったことによる間違いです。
旅人算には、出会い算と追い越し算があります。
出会い算と追い越し算のちがいは二人が進む方向です。
上の問題文では、父と美咲さんが進む方向は次の通りです。
反対方向ですよね。
ということは、これは旅人算の出会い算になります。
出会い算の場合は、二人の速さを足したものが近づく距離となります。
分速80m + 分速60m = 分速140m です。
1分間で2人の距離は140m近づくということです。
といいことは、700m÷140m=5
5分後に出会うというのが答えです。
【間違った解き方】は二人の速さの差を求めています。
ココが間違いです。
二人の速さの差を求めるのは追越し算のときです。
追越し算は、同じ方向に進んでいるので、差の分だけ距離が縮まるということです。
この問題文は出会い算のものでした。
カン違いしないように気をつけましょう。