追いかけ算(旅人算)の解き方を解説

追いかけ算(旅人算)解説

追いかけ算とは

追いかけ算とは、旅人算の一種で、AさんがBさんを「追いかける(追いつく)」のに必要な時間を求めるような問題です。旅人算の出会い算では、二人は反対の方向に進むのに対し、追いかけ算では人は同じ方向に進みます。具体的な問題で見てみましょう。

 

【追いかけ算の問題】
自宅から学校に向かって妹は8:00に出発し、兄は8:04に出発しました。妹は分速80mで進み、兄は分速120mで進みます。兄が妹に追いつくのは何時何分でしょうか?

 

これが旅人算の中で追いかけ算と呼ばれるものです。

 

後から追いかけている人が前の人にどのくらいで追いつくかという問題で、追いつく時間を求めるパターンと追いつくまでの距離を求めるパターンがあります。

 

追いかけ算(旅人算)の解き方

追いかけ算の解き方の説明です。

 

追い越すというのは、二人のあいだの距離が0(ゼロ)になるということです。
この考え方は出会い算と同じです。(参考ページ:旅人算(出会い算)問題の解き方

 

二人のあいだの距離が最も大きいのは兄が出発するとき。
兄は一歩も進んでませんが、妹は兄の4分前に出発しています。

 

妹が進んだ距離を求めると、
4分×分速80m=320mになります。

 

兄が出発するときに兄と妹の距離は320m離れていることになります。
次に、1分間でどのくらい兄と妹の距離が縮まるかを計算してみます。

  • 妹は分速80mで進む
  • 兄は分速120mで進む

ということは、120m−80m=40mが1分間で縮まる距離です。

兄と妹が同じ方向に進んでいるので、縮まる距離は速さの差になるのがポイントです。

 

兄が妹に追いつくということは、二人のあいだの距離が0mになるということ。
320m÷40m=8分で追いつきます。

320mが兄が出発するときに妹が進んでいる距離で、40mが1分間で兄と妹のあいだの縮まる距離です。

 

兄が出発してから8分で追いつくので、
8:04+8分=8時12分が答えとなります。

 

答え.8時12分

 

追いかけ算(旅人算)の公式

追いかけ算(旅人算)を公式にするとこうなります。

二人が出会う時間=二人の距離÷二人の速さの差

お互いに同じ方向に進んでいるときは、「二人の速さの差」です。
※出会い算(反対方向に進む)は、「二人の速さの和」。

 

追いかけ算(旅人算)の練習問題

自宅から駅に向かって妹が15:30に出発しました。妹は分速70mで進んでいます。妹が出発して6分後に妹の忘れ物に気づいた姉が分速130mで妹を追いかけました。自宅から何m進んだところで姉は妹に追いついたでしょうか?

 

正解・解説を表示

姉が出発したときに妹は、
6分×分速70m=420m進んでいる(これが姉と妹の距離)

 

姉は1分進むごとに、
分速130m−分速70m=60mずつ妹に近づく。

 

420m÷60m=7分で姉は妹に追いつく。

 

求められているのは距離なので、
7分×分速130m(姉の速さ)=910m

 

答え.910m