中学入試に出る「組み合わせ」問題パターンと解き方

中学入試で出題される「場合の数」の問題には、「組合せ」を求めるものと、「並べ方」を求める問題があります。まずは、この2つの違いを整理しましょう。

  • 組合せ…順番を区別しない
  • 並べ方…順番を区別する

1,2,3の3枚のカードから2枚を選ぶときで考えてみます。

  • 組合せ…1と2、1と3、2と3の3通り
  • 並べ方…1→2、1→3、2→1、2→3、3→1、3→2の6通り

 

並べ方順番を区別するので、「1→2」と「2→1」は別のものと考えます。
一方、組合せは2つが何かを問うものなので「1と2」「2と1」はどちらも同じと考えます。

 

このため同じ条件(3枚のカードから2枚を選ぶなど)であれば、「組合せ」のほうが場合の数は少なくなります。では、具体的な「組合せ」問題で考えてみましょう。

 

場合の数「組合せ」問題

【問題】
A、B、C、D、E、F、Gの7枚のカードから、3枚のカードを選ぶときの選び方は全部で何通りありますか?

 

上の問題ではカードになっていますが、ボールでも人でも考え方は同じです。
7つのモノから3つを取り出す場合の数(組合せ数)は次の公式にあてはめて考えます。

 

【場合の数「組合せ」を求める公式】

この公式を覚えていても、「並べ方の数」と「重なりの数」の求め方がわからないと意味がありませんよね。次のようにあてはめます。

 

7つのモノから3つを取り出すときの場合の数「組合せ」を求める計算式

 

分子の「並べ方の数」には、「●つのモノから」の「●」の数字からひとつずつ引いた数をかけます。かけ算に並べる数字の数は、「▲つ取り出す(選ぶ)の「▲」の数字と同じです。

 

この問題では、7×6×5(7から1を引いた数を3つ並べたかけ算)となります。

 

分母の「重なりの数」には、「▲つ取り出す(選ぶ)の「▲」の数字ひとつずつ引いた数をかけます。かけ算に並べる数字の数は、「並べ方の数」を求めるときと同じ。

 

この問題では、3×2×1(3から1を引いた数を3つ並べたかけ算)となります。

 

あとは計算するだけ。

 

場合の数(組合せ)を求める計算では約分を先にする

場合の数(組合せ)を求める計算では、分母と分子でかけ算をする前に、先に約分をしてしまうのがコツです。

 

上の問題では、分母を見ると「3×2」がありますね。
これが分子の「6」と約分できます。

 

すると、分母は1となるので、計算は分子の7×5だけ。
7×5=35 が答えとなります。

 

かけ算のケアレスミスを防ぐためにも約分は必ず先にしましょう。

 

答え.35通り