日暦算(にちれきざん)の問題と解き方解説

日暦算(にちれきざん)とは、暦「こよみ、カレンダー」に関する問題で中学入試では頻出です。今回はこの日暦算の解き方をオリジナル問題をもとに解説しています。

日暦算を解くための基礎知識

日暦算を解くためには前提として知っておかなければならないことがあります。
算数というよりも国語一般常識に関わるものですので、まずはこれを整理しておきましょう。

 

用語の確認
  • ●日後→●を足す
  • ●日前→●を引く
  • ●日目→●を足して「1」を引く

日暦算の問題には、「▲日の●日後を求めなさい」や「▲日の●日前を求めなさい」という表現があります。このとき「●日後」「●日前」は数字の足し引きで答えが出ます。

 

例えば、「3月4日の12日後を求めなさい」という場合は、4(日)に12(日)を足して16(日)が正解となります。

 

注意しないといけないのは●日目です。「3月4日から始まった行事の12日目は何日でしょう」という問題では、最初の日=3月4日が1日目となります。次の日の3月5日が2日目です。

 

●日目は、●を足した後に最初の日の分の「1」を引かないと正解になりません
カン違いしやすいので気をつけましょう。

 

暦(こよみ)の確認
  • 31日がない月は2月、4月、6月、9月、11月
  • 覚え方は「西向くサムライ」=ニ(2)シ(4)ム(6)ク(9)サムライ(11)
  • 11がサムライなのは、11の漢数字をタテに並べると士(さむらい)になるので

日暦算の月をまたぐ問題では、その月が何日まであるかも知らないと解くことができません。「8月は31日まであります」のような注意書きは問題文にはないので、覚えておく必要があります。

 

日暦算の解き方

ここまで説明した基礎知識を使って解ける問題がこちら。

【日暦算の問題】

  • 4月8日の15日後は?
  • 6月9日から始まった読書週間の10日目は?
  • 7月12日の100日後は?

 

【解き方】4月8日の15日後は?

単純な足し算で答えが求められます。8日+15日=23日。

 

答え.4月23日

 

【解き方】6月9日から始まった読書週間の10日目は?

●日目問題は最初の日(この問題だと6月9日)が1日目となることに注意しなければなりません。
9+10-1=18日(最後に1を引いて答えを求めます)。

 

答え.6月18日
(確認)1日目=6月9日、2日目=6月10日、3日目=6月11日、…、10日目=6月18日

 

【解き方】7月12日の100日後は?

まずは7月の最後の日が何日後かを求めます。

 

「ニシムクサムライ(2,4,6,9,11)」に7は入っていないので7月は31日まで。
31−12=19。7月12日の19日後が7月31日となります。

 

次に8月。8月も「ニシムクサムライ(2,4,6,9,11)」に入っていないので31日まで。
19日後に31日分を足して50日後が8月31日。

 

次に9月。9月は「ニシムクサムライ(2,4,6,9,11)」に入っているので30日まで。
50日後に30日分を足して80日後が9月30日。

 

求める答えは100日後です。
9月30日が80日後なので、あと20日分。10月20日が100日後となります。

 

答え.10月20日

 

曜日を求める日暦算の問題

最後に曜日を求める日暦算の問題の解き方を解説します。

【曜日を求める日暦算の問題】8月3日が火曜日のとき80日後は何曜日になりますか?

 

日暦算のポイント…曜日を求めるには7で割ってあまりを求める

日暦算では曜日を求める問題が良く出題されますが、この場合は7(一週間の曜日の数)で割ったあまりを求めます。

 

一週間は7日間なので7日後、14日後、21日後は同じ曜日になります。
1日後、8日後、15日後も同じ曜日。7日の間隔で同じ曜日になります。

7日後 14日後 21日後
1日後 8日後 15日後 22日後
2日後 9日後 16日後 23日後
3日後 10日後 17日後 24日後
4日後 11日後 18日後 25日後
5日後 12日後 19日後 26日後
6日後 13日後 20日後 27日後

 

上のカレンダーは日曜日を最初の日曜日にしていますが最初の日がほかの曜日でも同じです。

7日後 14日後 21日後
1日後 8日後 15日後 22日後
2日後 9日後 16日後 23日後
3日後 10日後 17日後 24日後
4日後 11日後 18日後 25日後
5日後 12日後 19日後 26日後
6日後 13日後 20日後 27日後

 

7日後、14日後、21日後が同じ曜日で、1日後、8日後、15日後も同じ曜日。7日の間隔で同じ曜日になっています。これを法則にしたのが7で割ったあまりです。

  • 7、14、21は7で割り切れる数字=7で割るとあまりが0。
  • 1、8、15は7で割るとあまりが1になり、2、9、16は7で割るとあまりが2になります。
  • 7で割ったあまりが1なら、最初の曜日の1日後の曜日。
  • 7で割ったあまりが2なら、最初の曜日の2日後の曜日。
  • 7で割ったあまりが3なら、最初の曜日の3日後の曜日となるわけです。

 

これがわかれば問題はカンタンですね。

【曜日を求める日暦算の問題】8月3日が火曜日のとき80日後は何曜日になりますか?

 

80を7で割るとあまりは3です。
最初の曜日が火曜日なので、火曜日の3日後は水、木、金曜日。

 

答え.金曜日